こんにちは、理学療法士の林です。
11月も後半に入り、年末まで後少しです。最近のプライベートはサツマイモが食べたい。サンマが食べたい。食べたいものが盛りだくさんです(笑)
さて、脊柱圧迫骨折を担当しているあなた、同僚や後輩、または後輩と担当している人は、体幹へのアプローチをしてもなかなか状態が良くならない方っていないでしょうか。
脊柱圧迫骨折は本当に体幹だけの介入だけで大丈夫でしょうか?
脊柱の圧迫骨折なので体幹へアプローチするのは大切ですが、患者さん利用者さんの身体って体幹だけで成り立つ訳ではありませんよね。そこで難渋する脊柱圧迫骨折へのアプローチ方法とその評価するポイントをご紹介します!
▼目次
2、膝関節屈曲拘縮との関連性
3、原因を紐解く、重心コントロール
4、対策方法!
・胸椎モビライゼーション
・多裂筋リリース
・脛骨大腿関節モビライゼーション
・膝窩筋リリース
5、つまりは・・・
1、脊柱圧迫骨折の姿勢って
どうでしょう?たぶん皆さんの担当している方って円背姿勢ではありませんか。円背になる手順は下記。
1、胸椎の過後弯
2、腰椎後弯・骨盤後傾
3、股関節屈曲・外転・外旋
4、膝関節屈曲・内反
5、足関節背屈・外反
必ずこの手順とはなりませんが、大体はこの流れになります。
これ以外には膝関節の伸展制限によっても生じる可能性があります。(タイトルと繋がりますね!)
2、膝関節屈曲拘縮との関連性
変形性膝関節症の既往があると、猫背の人って多くないですか?その場合だと、「姿勢悪いからトイレからの起立が上手くいかないな~」「つまづくのは姿勢が悪いのが原因っぽいな~」とかあるじゃないですか?
これらの問題は脊柱圧迫骨折でも共通で、
・背中が曲がっている
・膝が曲がっている
の2つは問題が考えられます。
なのでアプローチとして行うことは、
1、脊柱を伸展位にする
2、膝関節を伸展位にする
事となります。(急性期はリスク管理もあるので注意ですよ・・・)
3、原因を紐解く、重心コントロール
覚えていくとちょっと役立つ重心についてご紹介します。
通常、重心は支持基底面の真ん中にあります。
支持基底面、重心と小難しい用語ですが、要は立っているや座っている時の「体重」を感じるところだとイメージしてください。
ここで大事なのが、膝関節に伸展制限がある場合、
・膝関節の伸展制限に伴い重心が後方へ移動
・脊柱を屈曲させて重心を真ん中へ戻す
・脊柱が屈曲位になるので脊柱が圧迫される・・・脊柱圧迫骨折!?の場合も考えられます。
例えば、立ち上がりに介助がいる脊柱圧迫骨折の方がいるとします。
もしかしたら膝関節の伸展制限に原因があるかもしれませんね。
4、対策方法!
一般的には、脊柱起立筋の強化が必要です。
運動療法では背臥位、四つ這い位、両膝立ち位、立位で行っている事が多いと思います。
ですがその前に動きやすい状態に整えことが大切になります。詳しい事はこちら
療活でも脊柱へのアプローチ、膝関節へのアプローチをしていきます!
胸椎モビライゼーション
円背になる機序として胸椎の後弯から始まります。
そのため、可動性を出すことで骨折部位への負担を減らします。
多裂筋リリース
腰部の多裂筋は腰椎と骨盤へ付着しています。
なので、柔軟性を改善し骨盤を前傾しやすくします。
脛骨大腿関節モビライゼーション
脛骨と大腿骨で構成される関節です。
膝関節の動きを促して伸展位になるようにします。
膝窩筋リリース
膝の後方にある単関節筋です。
膝の奥にある筋なので固まりやすく伸展制限の問題となりやすいです。
5、つまりは・・・
今回は、脊柱圧迫骨折の方で体幹へアプローチしてもなかなか改善しない場合についてご紹介しました。
しかし、この考えはアプローチするに当たってほんの一部にしか過ぎないでしょう!だって人間の身体って奥が深いですものね!
日々精進し、患者さん利用者さんを一緒に笑顔にしていきましょう!
一緒に患者さん利用者さんの為に行動したいなって方はこちらへ!!