膝関節のリハビリに知っておきたい、伸展制限を見る時の手順

こんにちは!
患者さん・利用者さんの問題点を一緒にさがす!を基本にしている加藤です。

PTもOTも共通して介入機会が多い膝関節。

ストレッチやモビライゼーションなどのテクニックの部分がよく語られてる一方で、肝心な「膝関節の伸展条件」というロジックについて語られていることが少ないように思います。これでは、なぜその介入が必要なのか?がわかりませんよね?

そこで、本日は膝関節の伸展制限に悪戦苦闘している療法士に向けて、療法士活性化委員会のAssessmentコースでお話ししていることを嘘なしでお伝えしたいと思います。

目次
1 膝関節の伸展のメカニズム
2 徐重時の介入
3 荷重時の介入
4 まとめ

最終伸展のメカニズム

膝関節は蝶番関節であり、一見屈伸の運動しかしていないように考えてしまいます。しかし、それだけではないと知っておくことが大切です。

ここで大切なのが終末強制回旋運動です。国試でも問題として出されることが多いので、聞いたことがあるのではないでしょうか?

終末強制回旋運動は伸展20度から脛骨が5度外旋することで膝関節が伸展するという運度のことです。

つまり膝関節では

  • 屈伸がしっかりとコントロールできること
  • 脛骨がしっかりと外旋できること

の2点が大切になりますね。

伸展制限があるからといって、ハムズトリングスを必死にストレッチをし続けても改善されないわけがここにありますね。逆にハムズトリングスを緩めても伸展しないというのは脛骨大腿関節・終末強制回旋運動の2つに問題があるのでは?という考えになりますね。

徐重時の介入

それでは実際に介入していくコツについてお伝えしていきましょう。

まず、屈伸がコントロールできることについてです

ここは素直に脛骨大腿関節の状態を見ていきましょう!

療法士活性化委員会では、内側ハムストリングスと外側ハムストリングスの筋膜リリースと脛骨大腿関節のモビライゼーションを実施することで仮説→検証を実施していきます。

次に終末強制回旋運動ですが

ここで、注目しているのが膝窩筋です。

膝窩筋は伸展時から屈曲時になる時、膝のロックを外すための筋肉ですが、作用として脛骨の内旋があります。

つまり膝窩筋が不全を起こしていると、脛骨が外旋できなくなり終末強制回旋運動を阻害してしまいます。

この3点をしっかり見て仮説→検証としていきましょう!

荷重時の介入

さて、膝関節の伸展制限ですが、荷重時になると要素が変わります。

今回注目していくのが股関節の角度です。

徐重時では終末強制回旋運動は大腿骨に対して、脛骨が外旋する動きでした。

しかし、荷重時では脛骨が自重により固定されているため動きません。そのため荷重時の終末強制回旋運動は脛骨に対して大腿骨が内旋する動きとなります。つまり、股関節の内旋角度が保たれていることが大切です。

臨床では外旋の可動域はあるけど、内旋はマイナスという場合が多くあります。しっかりと内旋へのアプローチを実施し、荷重時での終末強制回旋運動を促していきましょう!

まとめ

私自身もここの書いてあることを知る前は全く膝関節への介入はハムストリングスのストレッチくらいした。もちろん、今回の視点だけ全てが解決できるわけではありません。リハビリは個別性です。その個別性のプログラムをご提供するためにはまず評価をしっかりすることが大切だと考えています。

世の中には「天才」と言われる療法士もいます。でも臨床で活躍している療法士の共通点は評価をしっかり正確に1つ1つ丁寧に実施していることです。

今回もそのような視点であくまでも1つの方法として今後のリハビリに生かしていただければ幸いです。

今回ご紹介した評価・介入方法はAssessmentコースで終末強制回旋運動の評価方法、徐重時の介入方法、荷重時の介入方法と分けて膝関節のご説明しております。

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療法士活性化委員会
認定講師
作業療法士 加藤 淳

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