触診の苦手を克服するには?

触診の苦手を克服するには?

こんにちは、解剖学は赤点、解剖学実習ではほぼ教科書を丸写しのスケッチをし、触診の授業は後方で待機、よく卒業できたなと言われていた療法士活性化委員会委員長理学療法士の大塚です!
理学療法士大塚久

僕はほんとうに触診が苦手でした。

  • 実習先は「それ本当にさわれてるの?」
  • 就職してからも「それ本当にさわれてるの?」
  • 勉強会にいっても「触診ができてないですね」

と言われて本当に悩んでいました。

そんな僕が触診の苦手を克服した7つの方法をお伝えします。

自分が触りやすいやり方、立ち位置で触る

まず自分が楽な姿勢で触ることが前提です。1日何人もの患者さんを担当するので無理な体勢では腰や膝を痛めます。まずやりやすい位置、やりやすい方法を探しました。

起始と停止を骨模型で確認する

どうしても教科書は字が多くて開く気になれなかったので骨模型とセラバンドを使って起始と停止の確認をしていました。骨模型を使ったことで立体的にイメージできるようになってきました。

大腰筋

どのくらいの深さにあるか考えてみる

骨模型での練習と実際の患者さんで違うのこと、それは患者さんは服を着ているんです。そして皮膚や皮下組織があることに気づきました。そこから自分がどの深さまで触っているのかを意識するようにしました。

患者さんで触診できなかったとこからやってみる

正直勉強ってどこから始めていいかわからない。なので今日臨床で困った部位から初めてみることにしました。

動かして確認する

実際触っていてもそれが本当かどうかわからないことが触診が苦手な理由の一つ。そこで関節なら動くはず、筋肉なら収縮するはずと思って動かして確認をしてみました。

得意な人に確認してもらう

これを最初にやったら良さそうですが、最初から聞くと失敗します。なぜなら得意な人は「触れる」ので“触り方”を教えるのは得意ではありません。なので触診が得意な人には「〇〇筋どうやって触ればいい?」の“触り方”ではなく「〇〇筋これであってる?」と“確認”をしてみましょう。

触診した部位をアプローチしてみる

4つ目の方法で「臨床で困った場所から触る」ってお伝えしました。臨床で困っているってことはそこを触ってアプローチしたいまたは評価したいって目的があります。なので必ず触れたらアプローチまでやってみましょう。

こんな感じで一つ一つ練習していきました。一見ものすごく遠回りな気がしますがこれが僕には一番身についたやりた方でした。

そんなやり方を続けていたらこんな文献に出会いました。

Andre`e Aubin触診技術を向上について

原著
The seven-step palpation method: A proposal to improve palpation skills International Journal of Osteopathic Medicine (2014) 17, 66e72

Andre`e Aubinらは触診の技術の向上方法について

  1. セラピストが快適と感じる位置を取れていること
  2. 解剖を3Dでイメージできること
  3. 組織とコンタクトする深さを知ること
  4. 何に、何のために触ろうとしているのか目的を明確にすること
  5. 触診ポイントと関連する箇所の動きを確かめること
  6. 上記5段階を最適化できるよう微調整を行う
  7. 評価または徒手的介入へ移行する

の7段階を経ることで向上すると述べています。

ほぼ僕が行なっていた手順と同じことで触診の技術が向上するらしいです。理にかなっていたんですね。

最後に

でも正直これを続けるのって本当にきつかったです。僕は職場でも浮いていたのでほとんど一人でこの方法を続けていました。練習相手は患者さんです。途中で何度もくじけそうになりましたが、それでも続けられたのは研修会で出会った仲間の存在です。研修会は同じ悩みを持った療法士がたくさんいます、そこで「自分だけじゃないんだ」と思ったことが今でも触診の練習を続けることができるモチベーションです。一人でやることはありません。一緒に患者さんのより良い生活のために成長しましょう。

それではまた、大塚でした。

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