こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。
前回の内容をかみくだいて考えたあと、
はおりモノ(ボタンなし、チャック式)の更衣を行うために
見逃しやすいポイントをお伝えします。
私はこのポイントを見逃してたために、ドツボにはまり続けました…
キーワードは、「座位」です。
はおりモノの更衣をみてみる
肩が動きづらくなる要因として、「インピンジメント(組織が衝突すること)」があります。
上腕骨頭の前方変位が起こりやすい状態の例を挙げると、
「猫背・円背・亀背」のように、肩が丸くなった状態です。
今回は、再現できる「猫背姿勢」を例にします。
実際に猫背の姿勢をつくってみていただくと分かりやすいんですが、
大胸筋や僧帽筋(上部繊維)にグググっと力が入りやすくなります。
大胸筋や僧帽筋(上部繊維)は、鎖骨や肩甲骨に広く付着している筋でしたね。
どちらも肩峰下で組織がぶつからないように、上腕骨頭の動きにあわせて
大胸筋は鎖骨(主に胸骨側)を、
僧帽筋(上部繊維)は肩甲骨と鎖骨(主に肩峰側)の動きをコントロールしています。
言いかえると、肩が丸める時間が多く
大胸筋や僧帽筋(上部繊維)が必要以上に活動していると、
肩をスムーズに動かしにくくなってくるんです。
なぜ肩が上がらない、肩が痛くなるのか?
「じゃあ、肩が丸くならないように
背筋を伸ばして座ってもらおう!」
ここを深掘りしなかったため、私はしばらく更衣ができるように
どう介入したらいいのか迷い続けました…
同じように迷っている方は、この先をちょこっとみてください。
これらの姿勢は、大胸筋や僧帽筋(上部繊維)が過剰に活動しやすい状態になるんでしたね。
では、これらの座位姿勢を
大胸筋や僧帽筋(上部繊維)が過剰に活動していない座位姿勢と
どう違うのか、重心線をもとにくらべてみます。
左の写真では背部が、右の写真では股関節が
それぞれ重心線より後方にあります。
そして、どちらでも共通して
後方に移動した背部・股関節と釣り合うように
頭部を前に出そうと肩を丸め、頭の重さでバランスを保とうとしています。
つまり、体幹・股関節を支えられていないと
肩を丸めて、頭部を前に移動しやすくなるんです。
その結果、大胸筋や僧帽筋(上部繊維)が活動しやすくなり
肩をスムーズに動かしにくくなるんですね。
ここが、私が見逃していたポイントでした…
(最近、体幹・股関節をテーマにした勉強会が開催されたようですよ!)
評価が苦手な方限定 全身の評価と促通法を学ぶAssessmentコース1ヶ月目 〜開催報告〜
まとめ
以上、今回の内容をまとめますと…
「更衣中に肩をスムーズに動かせるには
作業中、座位を安定して保てていることも重要!」
という内容でした!
ついつい肩だけに視点がとらわれやすくなりますが
更衣を行ううえで姿勢をどう保っているのか
観察するようにしてみてくださいね!
自分で着替えられなくて、困ってる方に
少しでも貢献したいと考えているあなたのお力になれたら幸いです。
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【 特 徴 】
Basic・Assessmentコースで学んだ内容をもとに
寝返りの動作分析を、参加者同士で実践しながら学べます。
【 内 容 】
安定した体重移動の要となる、体幹の機能と特徴
座位・立位で肩を屈曲するために必要な、腹部~肋骨・胸骨~肩甲骨の動きのつながり方
安定して動けるために欠かせない、股関節と骨盤帯のつながり
- 各部位で重要となる部位へのアプローチ方法
・体幹→脊柱、腹筋へのアプローチ
・肩→肋骨周囲へのアプローチ
・股関節→股関節前面へのアプローチ
わからない部分は、いつでも質問できるところも このコースの特徴です( ^ω^ )
Basic・Assessmentの内容を、実戦形式で復習することにもなりますので
実技の面でもレベルアップします。
次の一歩へ進むために、まずは自分の動きを噛み砕いて分析してみませんか?
療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平
【療活講習会一覧】
”信頼される療法士になるための土台を作る”>>>療活してる?
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