【寝返りの見方がよくわからない方へ捧ぐ】ざっくりと寝返りをみる!3つのポイントから寝返りを分析してみた①[療法士に必要なセルフエクササイズの考え方~その132~]

【寝返りの見方がよくわからない方へ捧ぐ】ざっくりと寝返りをみる!3つのポイントから寝返りを分析してみた①

こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。

 

動作分析をがんばろうと、いろんな視点から細かく見ていると
「結局、どういうことなんだ…??」
「動くイメージがわかない…」
と、だんたんドツボにはまってしまうことってありませんか?

(私のことです。)

 

特に、寝返り動作を分析した文献が最近充実していますが
「細かすぎて分からない…」なんて感じることも。

 

動きをざっくり見る視点も大事だと学ぶ機会がありましたので、
今回は寝返りをざっくりと分析した内容を
シェアしたいと思います。

寝返りを3つのパートにわけて分析

今回、検証する寝返りはコチラです。

 

寝返り動作の特徴は、以下の文献を参考にしています。
https://pdfs.semanticscholar.org/c945/2134f23b987d0436ece08f8479d88841e37c.pdf

こちらの文献では、上肢・下肢・体幹の動きの特徴をもとに
寝返りを3パターンにわけていました。

文献を参考に、上肢・下肢・体幹に注目して分析してみます。

 

上肢:移動する方向へ、大きく挙上している

 

上肢を勢いよく挙上しつつ、右上方へ伸び上がる(リーチする)動きを活用して
寝返るための推進力を生み出しています。

身体全体の向きを変えることはできますが、
寝返るスピードを調整することは苦手な一面も伺えます。

 

下肢:棒のように伸展した様子が特徴的

両下肢とも、全体に中間位~伸展位に近い肢位で寝返っています。

途中から、右下肢が少し屈曲方向に動いてくる様子がみえます。

寝返るための推進力を生み出しやすく
側臥位で止まらず、伏臥位にそのまま移っていく様子が特徴的です。

 

体幹:回旋が少なく、骨盤周囲の動きが重たい

体幹に関して、上肢の動きにあわせて
回旋する様子はみられますが

そのほかの場面ではあまり回旋する様子はみられません。

特に腰・骨盤あたりは、最後まで動きが重く
単独で屈曲・伸展・回旋する動きは少ない印象です。

上肢・下肢・体幹の動きをまとめる

整理してみますと、

上肢:勢いよく挙上+伸び上がっている
下肢:全体に伸展位
体幹:胸椎のあたりは動いているが
   腰・骨盤での動きが重く、目立った動きが少ない。

という特徴がありました。

動きの大きさでみてみると、
上肢:とても大きい
下肢:あまり大きくない
体幹:(胸椎)わりと動いている
   (腰・骨盤)なかなか動かない

といった感じでしょうか。

個人的には、
上肢のうごきの勢いの良さと、体幹ののっそりとした動きの重さが対照的と感じたので
「上肢の大きな動きで、体幹の回旋する動きを代償しているのかな?」
と、ちょっと考えさせられました。

あなたは、どう感じましたか?

 

まとめ

今回の動作分析の中では、上肢・下肢・体幹の
動きの速さにも特徴がありました。

 

意外と見逃しやすいですが、
「動くスピード」も動作分析から得られる重要な情報です。

 

ひとつひとつの動きに注目しながら
「動くスピード」にも気を配ってみることをオススメします!

 

利用者さん・患者さんがどんな寝返りならやりやすいのか
一緒に探すきっかけになれましたら幸いです!

 

  • 日常生活動作から動作分析を行えるようになりたい…
  • 寝返りをもっと見れるようになりたい…
  • ADLにつながる介入プランを作れるようになりたい…

そんなお悩みを解決する講座です。

【 特 徴 】
Basic・Assessmentコースで学んだ内容をもとに
寝返りの動作分析を、参加者同士で実践しながら学べます。

【 内 容 】

  1. 安定した体重移動の要となる、体幹の機能と特徴

  2. 座位・立位で肩を屈曲するために必要な、腹部~肋骨・胸骨~肩甲骨の動きのつながり方

  3. 安定して動けるために欠かせない、股関節と骨盤帯のつながり

  4. 各部位で重要となる部位へのアプローチ方法
     ・体幹→脊柱、腹筋へのアプローチ
     ・肩→肋骨周囲へのアプローチ
     ・股関節→股関節前面へのアプローチ

わからない部分は、いつでも質問できるところも このコースの特徴です( ^ω^ )

Basic・Assessmentの内容を、実戦形式で復習することにもなりますので
実技の面でもレベルアップします。

次の一歩へ進むために、まずは自分の動きを噛み砕いて分析してみませんか?
療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平

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