みなさんこんにちは。作業療法士の仲田です。
今回は、STEF(簡易上肢機能検査)の臨床的な活用方法についてお伝えします。「検査はできるけど、この結果をどうADL評価に活かせばいいの?」そんな疑問を持つセラピストの方は多いのではないでしょうか。
実際にZoomのナイトセミナーで「OTしゃべり場」という話し合う場で出てきた会話を一部お伝えしていきます。
STEFの評価結果をADLにどう活かす?
各検査項目の把持・つまみパターンを理解する
STEF各項目の把持・つまみパターン整理
- 大球: 球握り(パワー寄り) → ドアノブ、果物、大きめマグカップ
- 中球: 球握り(精密寄り) → 小さめの丸い物体の操作
- 大直方: 筒状握り → ペットボトル、缶
- 中立方: 3指つまみ → スプーン、箸の把持
- 木円盤: 指腹つまみ・3指つまみ → 薄い物の把持
- 小立方: 3指つまみ → 小物の操作
- 布: 指腹つまみ → 衣服の操作
- 金円板: 側方つまみ → カード、紙、鍵
- 小球: 指腹・指尖つまみ → ボタン操作
- ピン: 指尖つまみ → 細かい物のつまみ
STEFの結果からADL能力を予測する方法
まとめ
- STEFは点数を出すだけではなく、ADLの評価に使える
検査結果から日常生活動作の可否を予測できる実用的な評価 - それぞれのつかみ、把握の種類を理解する
各項目がどの把持パターンに該当するかを把握することが第一歩 - ADL上どのような所でつかみ、把握をしているかイメージする
検査項目と実際の生活動作を結びつけて考える習慣をつける
いかがだったでしょうか。STEFの検査結果を単なる数値として扱うのではなく、実際のADL能力の予測ツールとして活用することで、より効果的なリハビリテーション計画を立てることができます。視野が広がり少しでも役に立てたのなら幸いです。
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