こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
前回は動作分析とその動作のプロセスについてお話ししました。
本日は動作分析の原因の見つけ方についてお話ししていきたいと思います。
以前の記事はこちら↓
原因はどこにあるのか?
先輩の療法士から、「その動作ってなんでそうなっているの?」「原因を探しましょうね」などと言われることもあると思います。
それに対して、つい筋骨格の繋がりだけで考えてしまいがちですが、身体の中で原因は探せません。
大事なのは、前回お話しした動作のプロセスです。意図を形成して、情報処理をして、運動計画をして、運動をした結果をフィードバックします。
筋骨格の話は、このプロセスのうちの運動のところの話です。それ以前の意図を形成して情報を処理して運動計画を立てるというところまでが問題になることがほとんどです。
運動計画を元に運動した結果が今の身体の状態です。変形性膝関節症の方は、変形性膝関節症になるような運動計画を立てて実行しているため、そのようになっているわけです。
このことから、筋骨格の問題よりも、その運動計画を実行するように指示した脳の中(脳、神経)が原因になることが多いと考えられます。
目的を意識するために必要なものとは?
そもそも動作には目的がありました。
人はその目的を達成するために動作を行います。まずは目的を意識することからはじめなければいけません。
目的を意識するために必要なものは「認知」です。
まず認知をしっかりしなければ、目的も形成されず、情報処理もできず、運動計画も行えず運動も行えない、という話になります。
何を認知するのか?
何を「認知」するかというと、外から入ってくる情報と内側から入ってくる情報の2つを認知しなければなりません。
外から入ってくる情報は視覚情報、聴覚情報、嗅覚情報、味覚情報、触覚情報で、内から入ってくる情報は体性感覚のことです。
この二つの情報がきちんと認知できているかというのがすごく大事なポイントになります。
これらの情報を認知するのは?
では、味覚や嗅覚などはどこの神経が脳に伝えていくでしょうか?
体性感覚はどこの神経が脳に伝えていくでしょうか?
答えは「脳幹」ですよね。
12脳神経から入ってくる情報がちゃんと入ってきているかどうか、脳幹の評価をする必要があります。
ここをしっかり評価して、環境から入ってくる情報を正確に脳に伝えられるかが大事になってきます。
環境から入ってくる情報を脳に伝え、身体を動かし、環境に作用させる、その結果の環境から入ってくるフィードバックがまた脳に入って・・というサイクルがちゃんとできるようになってくるので、この動作のプロセスをみるときに、まず脳幹の12脳神経を評価してみるといいと思います。
整形外科疾患の患者さんでも脳幹に問題が出ている場合もあります。評価してみましょう。
まとめ
動作分析について〜原因の探究〜
1. 動作の原因は、筋骨格の問題よりも、その運動計画を実行するように指示した脳の中(脳、神経)が原因になることが多い。
2.私たちは目的を達成するために動作を行なっている。その動作の目的を意識するためには「認知」が必要であり、外から入ってくる情報と内側からの情報の2つを認知しなければならない。
3. 情報を認知するためには脳幹の働きが重要であるため、脳幹の評価をおこなう必要がある。
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