安全に階段を降りるために!頭部からみる階段昇降の動作分析[療法士に必要なセルフエクササイズの考え方~その114~]

安全に階段を降りるために!頭部からみる階段昇降の動作分析

こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。

 

今回は、頭部に着目して階段を降りるためのポイントと、動作分析を考えていきます。

 

階段を降りるときのポイント

前回までは、主に下肢・体幹とのかかわりを確認しました。

階段を階段を降りるとき、基本的に
身体を垂直に近い状態にたもつことが求められるんでしたね。

そのため、身体を安定するために下肢・体幹の動きが大切、とお伝えいたしました。



では、ちょっと視点をかえて…
下を向いて階段を降りると、どうなるでしょうか?

 

頭部と体幹・下肢のつながり

この降り方だと、頭部が前に突出した姿勢になりますよね。

すると…自然と臀部が後方へ下がり、
重心が後ろに残りやすくなります。

やってみるとよくわかりますが、頭を下げて段差を降りると 
支え足(写真では右足)に大きく負荷がかかります。

1段・2段であればいいかもしれませんが
何段もこの降り方をしていれば、右足がくたびれて
膝折れを起こす可能性があります。

ガクッと右膝が折れると…
尻もちをついて転倒したり、下の段に転げ落ちることもあり得ます。

ふらついたり、階段を降りるのに慣れていない方が
足元をみながら階段を降りていることがありますが、
転倒・転落のリスクは、こうした階段の降り方からも影響します。

では、身体を垂直ちかくに保って
安全に階段を降りるにはどうしたらいいでしょうか?

身体を垂直ちかくに保つには?

そもそも、なんで下を向いちゃうんでしょうか?

おそらく、多くの場合は
「自分の足(身体)が頼りなくて、転ぶんじゃないかと怖いから」
ではないでしょうか。

もう少し突っ込んで考えてみると、
 「自分の身体を動かすことに慣れていない」
 「段差を降りるときに感覚が、わからない」
 「どうやって降りたらいいのか、イメージができない」
   「身体のどこかが痛くなるんじゃないかと思って、怖い」
のかもしれないですよね。

そのため、一緒に階段昇降の練習ができるリハビリの時間中に
『どう動いたらいいのか確認できるかどうか?』
が重要になります。

このあたりは、下記コラムが参考になるんじゃないかと思います。

『ADL訓練の声かけのタイミングと内容』

(執筆者:Assessmentコース 講師:加藤さん)

 

もっと視野を広くもって、安全に階段を降りるための連携を
他職種の方に相談するのも有効かもしれないですね!

介入中には出来た動作が、実際の病棟場面で反映されにくい3つの理由。

(執筆者:代表 大塚さん)

ただし、
 「どんな理由でサポートが必要なのか?」
 「具体的に、どうサポートしたらいいのか?」

このあたりが共有できていないと、
協力してもらいたくても難しいですから
伝え方が重要となります。

まとめ

さて、今回は頭部に注目して
階段昇降を考えてきました。

意外と股関節や足部、骨盤にも大きく影響するので
もし階段を降りるのが苦手な方にお会いしたときは、
頭部の動きや視線をチェックしてみてくださいね。

階段昇降への介入で、なにしたらいいのか分からなくて困ってる…
と思われている方のお力になれたら幸いです。

 

  • 日常生活動作から動作分析を行えるようになりたい…
  • 寝返りをもっと見れるようになりたい…
  • ADLにつながる介入プランを作れるようになりたい…

そんなお悩みを解決する講座です。

【 特 徴 】
Basic・Assessmentコースで学んだ内容をもとに
寝返りの動作分析を、参加者同士で実践しながら学べます。

【 内 容 】

  1. 安定した体重移動の要となる、体幹の機能と特徴

  2. 座位・立位で肩を屈曲するために必要な、腹部~肋骨・胸骨~肩甲骨の動きのつながり方

  3. 安定して動けるために欠かせない、股関節と骨盤帯のつながり

  4. 各部位で重要となる部位へのアプローチ方法
     ・体幹→脊柱、腹筋へのアプローチ
     ・肩→肋骨周囲へのアプローチ
     ・股関節→股関節前面へのアプローチ

わからない部分は、いつでも質問できるところも このコースの特徴です( ^ω^ )

Basic・Assessmentの内容を、実戦形式で復習することにもなりますので
実技の面でもレベルアップします。

次の一歩へ進むために、まずは自分の動きを噛み砕いて分析してみませんか?
療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平

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