こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
本日はコミュニケーションについてお話ししたいと思います。
患者さん・利用者さんを話していてうまく情報収集ができなかったり雑談が苦手だったり、コミュニケーションに苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか?
コミュニケーションとは?
コミュニケーションの語源はラテン語の「communicare」で、相手と交流を持ち、情報や思想を共有することを意味しています。
つまりコミュニケーションは情報や思想を相手と分かち合うというものです。
決して一方通行のものではありませんし、相手を思い通りに動かすものでもありません。ポイントは相手と「分かち合う」ことです。
コミュニケーションに必要な5つの要素
コミュニケーションには聴く力、質問力、表現力、共感力、積極的な態度の5つのスキルが必要です。これらに加え、フィードバック能力、誠実さ、柔軟性、協調性、適切な距離感、非言語コミュニケーションなどが必要になってきます。
つまり、積極的に聴く姿勢(アクティブリスニングを行う姿勢)というのがコミュニケーションのポイントとなってきます。
コミュニケーションの5つの要素について一つずつ説明していきます。
「聴く力」
コミュニケーションとは、相手と分かち合わなければいけないので、相手がどう思っているかをまず聞かなければなりません。コミュニケーションというと、こちらから話さなければいけないようなイメージになりがちですが、まず相手はどう思っているのだろう?何を考えているのだろう?というところを聴く必要があります。
「質問力」
相手がどう思っているかを聞いた上で、それってどういうことですか?と質問をします。
「表現力」
質問をするときにポイントになってくるのが表現力です。相手の言っていることがどういうことなのかを噛み砕いて形にして、表現した上で質問をしなければ相手に伝わりません。
「共感力」
表現して質問をした結果、相手がそれに対して返答をします。その返答に対して「なるほど」と共感します。
コミュニケーションでよく言われるオウム返しは多用されると馬鹿にされている気分になるため注意が必要です。なぜかというと、オウム返しというのは話を聞いているけれど共感していないからです。共感とは感情を共にすることなので、言葉をそのまま返すのではなく相手が感じているものに共感することが大切です。
「積極的な態度」
そして、これらを表現していくために、こちらからコミュニケーションを取ろうという態度が大事です。顔は笑顔もしくは仏頂面にならない、相手の方に体を向ける、視線を合わせるなどコミュニケーションを取りたいですよという態度でいる必要があります。
これらの要素に加えてアクティブリスニングをしていくと、コミュニケーションが上手く取れるようになってきます。
アクティブリスニングについて
アクティブリスニングとは、相手が話している内容を真剣に聴き、理解するための積極的なリスニングスタイルです。相手の話を注意深く聴き、理解することで、より良いコミュニケーションを築くことができます。
当たり前のようですが、意外とできていないこともあります。
聴くために必要なポイント
相手の話を注意深く聴くために必要なポイントは3つあります。
1.相手の言葉
2.相手の表情
3.相手のボディランゲージ
コミュニケーションというと、つい言葉に意識が向きがちですが、言葉だけでなく表情やボディランゲージを見ることが大事になってきます。言葉から出てくる表情やボディランゲージから、相手の「感情の動き」を観察しましょう。相手の感情の動きをしっかり観察すると、今どう感じているのだろうというのを感じられるようになってきます。ポイントは何回も出てくる言葉、何回も使う表情、何回もやるボディランゲージです。
難しいですが、それをやろうとするだけでもアクティブリスニングの姿勢が変わってきますので、是非やろうとしてみてください。
そして、大事なのが確認です。相手の言葉・表情・ボディランゲージから読み取った相手の感情はまだ仮説の段階なので、これを検証しなければなりません。検証するために必要なのは質問です。
次回は「質問力」についてお話ししてきます。
まとめ
コミュニケーションについて
1. コミュニケーションのポイントは相手と「分かち合う」ことである。
2. コミュニケーションには聴く力、質問力、表現力、共感力、積極的な態度の5つのスキルに加え、アクティブリスニングが必要である。
3. アクティブリスニングのためには相手の言葉、相手の表情、相手のボディランゲージから相手の感情の動きを読み取ることが大切であり、そのポイントは何回も使うものである。
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