- 靴のヒールポケットやカウンターは、後足部の安定性を高め過度な動きを抑えることで、足の動きを適切な方向へガイドする役割を持ちます。
- IC〜荷重応答における「ヒールロッカー」機能では、踵の接地の安定性が衝撃吸収と前方推進において重要とされています。
- 靴のヘタリは足部アライメントや床反力を変化させ、運動連鎖を介して姿勢に影響する可能性があるため、臨床での靴の評価と補正の検討が推奨されます。
靴にもチャイルドシートとシートベルトがついている?
突然ですがちゃんとシートベルトしてますか?
皆さんは車など乗る時シートベルトしてますか?お子様いる方は安全のためにチャイルドシートもつけていると思います。
実は普段履いている靴にもチャイルドシートとシートベルトがついているんです。

履きやすさで選んでないですか?
靴の構造には役割があります。
安全の為のチャイルドシートとシートベルト。実際、ヒールポケットやカウンターは後足部の安定性を高め、過度な回内・回外を抑えることで、足の動きを望ましい方向にガイドすると考えられています。
- シートが柔らかいと深く沈み込んで動きにくい(子供が暴れるやつです)ので運動するのにエネルギー(筋力)がいる。
- 硬いと座り心地が悪い(衝撃吸収出来ない)
なのでシートは適切な硬さ、それだけでは位置がズレる為シートベルトで安定(運動方向への誘導)させる必要があります。
靴にはヒールポケット(シート)、カウンター(ベルト)というパーツがあります。

ヒールポケットとカウンターの役割
今回は安定性と運動性についてお話しします。
後足部(踵)の機能としてはヒールロッカー機能が重要になります。動きとしては距骨下関節の回内外が安定して行えることが必要です。
役割としては衝撃吸収(安定性)と転がす方向(運動性)を決める事になります。

歩行周期での影響:初めの一歩
ヒールロッカーは歩行周期におけるICに機能します。大事なのは踵骨を支点として身体(下腿)を前方に運ぶと言う事です。
IC〜荷重応答では踵を支点に足部が回転する“ヒールロッカー”が働きますが、このとき踵の接地が安定していることが、衝撃吸収とスムーズな前方推進に重要とされています。
つまり支点となる踵骨の安定性と下腿を正しい方向へ導けているか?に着目してみましょう。
- 踵を安定させる為にヒールポケットで過度な動きを抑制
- ヒールカウンターで運動方向を導く
その中でも特に注目していただきたいのがヒールカウンターです。これは踵を包み込むように硬い素材で出来ているものです。
過回内・過回外に関わらず、踵まわりの安定した靴を選ぶことが重要です。
踵踏んで靴履いてないですか?
ソファーって徐々にへたりますよね?

普段から履いている靴、それは二本足で立つ人間と接地面である地面を繋ぐ物。
繋がりが伝える感覚、力。
これが無ければ立位保持すらままならない重要要素。
建物の一階が少し揺れると十階は大きく揺れる。
人体だと足が揺れると身体は大きく揺れる。揺れ方は骨構造による運動連鎖、つまりルール。
ルール(原理、原則)を知ると問題点の繋がりが観える。
靴は柔軟性に富んでいるので、徐々にヘタってきます。特に踵を踏んで履いていたりすると早くヘタります。
靴の摩耗や踵周りのヘタリは、足部アライメントや床反力の伝わり方を変え、結果として下肢〜体幹の運動連鎖に影響する可能性があります。そのため、臨床では靴の状態を含めて評価し、必要に応じて靴の変更や簡単な補正を検討することが重要です。
だんだんヘタって来たなと感じたら、そんな時は少し補正してみましょう、効果はその場でわかります。効果が分からないならその補正は必要ないかもしれません、他を試しましょう。このステップが大事です。
この観察、評価、アプローチの方法をお伝えします。
本講習会では、療法士活性化委員提唱する「事実・解釈・行動」の3ステップを用いて、複雑な歩行をシンプルに紐解きます。
[感覚入力と運動連鎖習得シリーズ]
- 運動連鎖を理解し、全身の繋がりを明日からの評価・治療に活かす1Day集中講座
- 【運動学が苦手な方限定】運動学を臨床に活かすROM訓練 〜関節の構成運動に着目〜
- 体性感覚に着目したバランス評価・介入スキルを習得する1Day集中講座
- 歩行分析〜頭部・胸郭・骨盤・足部からみる指導のポイントと運動療法〜
- 運動連鎖と感覚入力~靴の評価と補正方法〜
- 治療効果を「その場」で終わらせない。 自分にも相手にも貼れるテーピング・セルフケア







