こんにちは、療法士活性化委員会委員長理学療法士の大塚です!
僕は学生の頃から動作分析が超苦手だったんです。評価実習のレポートの歩行分析を「歩けてます」の一行で済ませたのは有名な話です。
実はこの動作分析なんですが、苦手なのには理由があるんです。それは「基準が無い」こと。動作は人によってそれぞれ変わるので基準がわかりにくく、何を問題点とすればいいのか?どう評価していいのかがわからないんです。
では逆に「基準」を作れば動作分析ができるようになると思いませんか?
今回は「動作分析の基準」をお伝えします。
動作分析で問題点を抽出したいのか原因を知りたいのか?
僕も新人の頃はこれがごっちゃになっていたせいで動作分析が苦手だったんですが、慣れないうちは問題点を抽出することと、原因を見つけることは分けた方が動作分析は行いやすいです。
動作分析で抽出したい問題点は機能
ある動作をするために問題となっている部位、要は機能障害を見つけるのが問題点の抽出です。ですので動作に必要な機能があるかどうかを特定の基準となる動作を分析することで抽出していきます。
ではその機能障害の原因は?
機能障害の原因となるのは日常生活で使いすぎ(over use)か使わなすぎ(dis use)のどちらかです。この原因を探るには日常生活動作の分析が必要になります。日常性活の動作は患者さん一人一人の生活環境に合わせた動作を選択しているはずなので基準がありません。
問題点を抽出するのに基準となる動作は?
基準となる動作は「基本動作」になります。
基本動作は動作のパターンが決まっています。
例えば寝返りでしたら
- 頚部の屈曲と回旋
- 肩甲帯の前方突出
- 体幹の回旋
- 骨盤の回旋
- 腹臥位
の順に動作を行います。
さらに基本動作は
- 寝返り
- 四つ這い位
- 坐位
- 立ち上がり
- 立位
- 歩行
と発達の段階に沿っています。発達についてはこちら
その中でも寝返り動作は屈曲・回旋・伸展の全ての動作が含まれるため寝返りの基本動作に問題があると坐位・立位・歩行にも影響が出ます。
寝返りの基本動作で見るポイントは?
見るポイントは
- 頚部の屈曲と回旋
- 肩甲骨の外転
- 体幹の回旋
- 腹臥位時の股関節の伸展
です。
もちろん伸展パターンを使った寝返りにならないように動作の指示を行なってください。指示してもできないはどこかに先にあげたポイントのどこかに問題があります。それぞれの可動域と筋力を評価してみましょう。
問題点を抽出し評価を行なったらアプローチをする
頚部に対しては
頚椎のモビライゼーション
胸鎖乳突筋・僧帽筋・斜角筋のリリース
肩甲骨に対しては
肩甲胸郭関節のモビライゼーション
体幹の回旋に対しては
脊柱のモビライゼーション
股関節の伸展に対しては
股関節のモビライゼーション
大腰筋のリリース
が効果的です。
まとめ
動作からの評価や問題点の抽出をして、治療に繋げるには?
- 問題点の抽出と原因の解明を分ける
- 基本動作を基準にして問題点を抽出する
- 抽出された問題点に対して評価・アプローチをする
です。
これは動作分析が本当に苦手だった大塚がやっている方法です。整形外科に勤務している時は必ず寝返りから評価してアプローチしていました。それでも1単位20分で十分変化が出ていました。一見遠回りのようですが問題点の抽出がスムーズになるので是非基本動作を基準にして行なってみてください。
それではまた、大塚でした。
一緒にポイントを勉強するには?
>>>動作分析から見る問題点の抽出とアプローチ法<<<
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