毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は大腿骨頸部骨折の退院前のポイントについてお伝えします。
大腿骨頸部骨折の概要について
大腿骨頸部骨折を受傷する方は非常に多く、セラピストは毎日のように関わることがあると思います。
大腿骨頸部骨折の原因は骨粗鬆症です。
受傷部位に対してアプローチすることはもちろんですが、それに加えて骨粗鬆症に対するアドバイスや運動療法をお伝えしなければ、骨密度は上がりません。反対側の大腿骨頸部骨折や、手関節・腰椎など他部位の骨折につながってしまうかもしれません。
そのため、骨粗鬆症に対する介入も重要です。
骨粗鬆症の予防について
骨粗鬆症の予防には運動、食事、日光の3つがポイントです。
運動は具体的に有酸素運動と骨刺激が大切です。
ウォーキングであれば大股で歩くなど、より骨刺激が入りやすくなるよう工夫しましょう。
食事でポイントになるのは飲酒です。飲酒によって肝機能が低下するとカルシウムの吸収を悪くすると言われています。
また、日光浴をすることでカルシウムの吸収を助けるビタミンDが合成されるので、適度な日光浴を毎日するようお伝えしましょう。
退院1ヶ月前からの介入で必要なこととは?
退院1ヶ月前からの介入のポイントは、転倒による再骨折の予防です。
転倒による再骨折は52.6%で、そのうち85%が屋内で受傷しています。また、大腿骨頸部骨折の患者のうち54.5%が1年未満に対側の骨折をしています。
退院後再骨折で入院するのは仕方がないことなのではなく、これは我々セラピストが防がなければいけません。
そのために重要なのは、ICFの個人因子と環境因子です。
再骨折のうち85%が屋内で受傷するので、自宅での転倒リスクを下げるための環境設定や身体機能の向上をおこなっていきましょう。
まとめ
大腿骨頸部骨折の退院前のポイント
1. 大腿骨頸部骨折は骨粗鬆症に起因する。
2. 骨粗鬆症の予防には運動、食事、日光浴がある。
3. 大腿骨頸部骨折患者の転倒による再骨折のリスクは高く、特に屋内での転倒率が高い。その予防には環境設定や身体機能の向上が必要である。
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