第56回理学療法士国家試験 午前 第16問

第56回理学療法士国家試験 午前 第16問

毎週木曜日は国家試験の問題と解説をしてきます!!
*あくまで療法士活性化委員会としての解説なので確実な正答を保証するものではありません。必ず自分で調べましょう!

問 

問 45 歳の女性。3日前、自宅で荷物を持ち上げた際に、腰部と左下腿の後面から足背外側部にかけての強い痛みがあった。安静にしていたが、疼痛が軽快しないため受診し、腰椎椎間板ヘルニアと診断された。発症から2か月が経過し、足背外側部の疼痛と安静時の腰痛は改善したが、労作時に軽度の腰痛が続いているため再度受診した。

理学療法として適切でないのはどれか。

  1. TENS
  2. ホットパック
  3. Williams 型装具の装着
  4. 体幹筋群の筋力トレーニング
  5. ハムストリングスのストレッチング

解答

 

解説

一般的なヘルニアの病態は脊柱が屈曲方向へ動いた時に椎間板に圧迫のストレスが加わり後方に脱出することで増悪する。(もちろん前方脱出の例もあるので一概にヘルニアだからこうとは考えないこと、必ず評価をする)

なので介入方法としては

物理療法:機能不全になっている筋の改善

運動療法:骨盤後傾、過度な脊椎の屈曲を抑制する、脊柱の安定性を向上する

のが目的となる。

問題の選択肢を見てみると

  1. TENS:筋肉の改善
  2. ホットパック:筋肉の改善
  3. Williams 型装具の装着:過度な伸展の抑制
  4. 体幹筋群の筋力トレーニング:脊柱の安定性向上
  5. ハムストリングスのストレッチング:骨盤の後傾を抑制

なので回答は3になります。

 

これを臨床で活かすには?

臨床で介入するためには椎間板ヘルニアだからこの介入方法と決めつけるのではなく、

  1. どの運動方向で症状が増悪するか?
  2. 筋の機能不全はあるか?
  3. 体幹の安定性はどうか?

など、必ず評価をして仮説を立案し、介入するようにしましょう。

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