ボツ評価・介入って素敵やん。再評価をいっぱいしよう![療法士に必要なセルフエクササイズの考え方~その93~]

ボツ評価・介入って素敵やん。再評価をいっぱいしよう!

こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。

 

さてさて、春から療法士として働き始めている方もたくさんいらっしゃるかと思います。そのなかで、「評価-介入を一発ですんなり進めないといけない…!!」みたいに考えちゃって大変な思いをしたことって、ありませんか?

私は新人のとき、よくありました。

そこで、ちょっとでも共感していただけるみなさまに言いたいことがあります!

それは……

ボツ評価・介入(失敗)を恐れるな!

ということです。

 

私も、利用者さんの様子が全然かわらなかったボツ評価・介入なんて山ほどやってます。

※ 自慢ではないですよ(汗)。

 

でもね、ボツ評価・介入ってすごく素敵なんです。

 

 

ボツ評価・介入の分類

ボツ評価・介入の魅力を語る前にお伝えしたいこと、それはボツ評価・介入にはさまざまな状態があるということです。

どこを見たらいいか、わからない

その名のとおり、どこに視点を定めたらいいのかがわからない状態です。

はじめて介入するときなど、主訴やリハビリの目的が
ハッキリしないときになりやすいです。

評価した情報が活かせず、ボツになることが多いですね。

1つの部位を集中して見つづける

なんとなく関係するポイントが見えてきて、のめりこんでいる状態です。
全体の関連には、気づきにくいときですね。

評価するポイントが少ないときに陥りやすい状態です。

新しい視点を見つけられず、これまでの評価が無意味と感じて
ボツにしてしまう段階です。

いろいろ考えすぎて、逆に評価が進まなくなる

たとえば先輩に相談してみたり、勉強会に参加したあと

「そーか、こんな視点があったんだ!
 …で、これ、この人にはどう考えたらいいんだろ??」

って思うこと、ありませんか?

これは評価の視点が多くなって、整理が追いつかない状態になってますね。
まとまらない評価結果の山を、いっそ捨てたくなる段階です。

いろいろやった評価を、ひとつずつまとめて考えられる

評価した情報を考察に落とし込み、
問題解決となる糸口を見つけ介入プランを作成できるレベルまで落とし込んだ状態。

次回以降もリハビリを続けるために、重要な段階ですね。

 

簡単に分けると上記の4つになると思います。細かく分けるともっともっとあると思いますが、とりあえずこのくらいにしておきましょう(笑)。

重要なのは、どの状態にも「相手が見えない」ことが共通してわかります。

 

ボツ案から学べること

さてさて、ボツ評価って採用された評価じゃないんだからゴミでしょ? と思っているあなた! そんなことはありません!

ボツ評価には、学べることがたくさんあります!

 

主訴やリハゴールがあやふやだった

そもそも利用者さん、ご家族がリハビリに何をもとめるのか?

これをもう一度意識するだけでも、
ボツだと思った評価が輝いてくることはよくあります。

 

どんなことを達成する必要があるのか?

リハゴールが決まって、本当に必要なことがなにかを絞ってますか?

「自分で顔と歯をキレイにして、朝ごはんを食べたい」というゴールに対して
歩行訓練はどれぐらい必要でしょうか?

そのひとの生活状況によりますよね。
わりと療法士が空想して介入プランを立てていることって、あります。

利用者さんの生活状況を、事実に沿って整理すると
評価の視点が増えてくるかもしれません。

 

どんな動きができず生活に苦労しているのか?

生活状況を知り、必要な身体機能を改めて整理します。

これは、介入プラン立案時だけでなく
介入プランを行なった後にもします。

これって初期評価の段階で整理すれば? って思うかもしれませんが、
初期評価を考えているときに
・具体的に生活状況を聞いて
・必要と思った動作を考えて
・動作の状況を分析して評価して…
というのは、なかなか難しいと思います。

ただ、客観的に見る視点は必要です。

評価と介入が終わった段階で、
「あ、この情報ってどうだったっけ?」
「ここ、評価したっけか〜?」
など、毎回ふりかえって
利用者さんにできることを考えることが重要です。

 

まとめ

私自身、今考えると
「解剖的にオカシイでしょ!?」
「なんでココ、見てないの??」
と思うくらい、まだまだできたんじゃないかって思う介入プランも多いです。

当時を振り返れば気合いしかなく、整合性のかけらも見当たりませんが、それはそれで味があるし、今の僕を形成する要素のひとつだと思っております。
(利用者さんから、ありがとうってお言葉や「生活が楽しくなった」とコメントに救われました。)

新人さんや、これから新しい分野で挑戦しようとしている人がいらっしゃいましたら、
まずボツ評価を多く作ることをおすすめします。

そして、どこをボツだと思ったのか考えてみましょう。

「この評価が重要です!」っとズバッと考えられるのもスゴイんですが、
「これは必要ない評価でした!」っと考えられることも大事です。

ひとつのことだけが原因となる場面のほうが
臨床では少ないからです。

もし「なんにも変わらなかった…」と言われたら、
『それが原因じゃなかったのかもしれない。』と考えて
ボツ(だと思った)評価・介入の記録は残しておきましょうね!

 

  • 日常生活動作から動作分析を行えるようになりたい…
  • 寝返りをもっと見れるようになりたい…
  • ADLにつながる介入プランを作れるようになりたい…

そんなお悩みを解決する講座です。

【 特 徴 】
Basic・Assessmentコースで学んだ内容をもとに
寝返りの動作分析を、参加者同士で実践しながら学べます。

【 内 容 】

  1. 安定した体重移動の要となる、体幹の機能と特徴

  2. 座位・立位で肩を屈曲するために必要な、腹部~肋骨・胸骨~肩甲骨の動きのつながり方

  3. 安定して動けるために欠かせない、股関節と骨盤帯のつながり

  4. 各部位で重要となる部位へのアプローチ方法
     ・体幹→脊柱、腹筋へのアプローチ
     ・肩→肋骨周囲へのアプローチ
     ・股関節→股関節前面へのアプローチ

わからない部分は、いつでも質問できるところも このコースの特徴です( ^ω^ )

Basic・Assessmentの内容を、実戦形式で復習することにもなりますので
実技の面でもレベルアップします。

次の一歩へ進むために、まずは自分の動きを噛み砕いて分析してみませんか?
療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平

      【療活講習会一覧】

      ”信頼される療法士になるための土台を作る”>>>療活してる?

      このブログの感想をレターでいただけますか? 応援・批判どちらも受け付けています。>>>吉田頌平のレターポット

      この記事が「おもしろい!」「為になった!」と思ってくださった方は、ぜひ「シェア」や「いいね!」をお願いします!!

      今すぐ「いいね!」ボタンを押して「療法士のためのお役立ち情報」をチェック! ↓ ↓ ↓ ↓

      この記事が気に入ったら
      いいね ! しよう

      受付中講習会一覧

      土日開催

      2024.5.18(土)【OT限定】苦手意識がなくなる!! OTのための、やさしい歩行セミナー
      2024.5.19(日)【触診が苦手な方限定】関節・筋の触診セミナー1day基礎【体幹編】
      2024.5/19(日)【ADLで悩んだらこれ!】【ADL訓練が苦手な方限定】対象者に合わせた効果的なADL訓練のための考え方・実践法【下衣・トイレ動作編】
      2024.6.15(土)ROMexを効率的に行うための触診セミナー【下肢編】
      2024.6/16(日)【ADLで悩んだらこれ!】【ADL訓練が苦手な方限定】対象者に合わせた効果的なADL訓練のための考え方・実践法【上衣・自助具作成編】
      2024.7.20(土)評価・触診からアプローチまで! 苦手な療法士のための動作分析実践講座
      2024.7.21(日)【臨床力アップ!】苦手な療法士のための腰部脊柱疾患の評価とアプローチ法
      2024.8.18(日)慢性疼痛に対する痛み・神経の科学的根拠をもとにした末梢神経への徒手介入法 ~DNMアプローチ~1DAY濃縮版
      2024.8.18(日)トイレ動作の動作分析から情報共有までの流れを学ぶ

      【迷ったらこれ!】第31期 2024. 7/6,7 8/3,4 9/7,8(土日)【触診が苦手な方限定】第31期 6日で学ぶ評価・アプローチのための触診セミナーBASICコース →残り20名

      平日開催

      【迷ったらこれ!】第31期 2024. 7/3,7 7/28,8/4 9/4,8(水日)【触診が苦手な方限定】第31期 6日で学ぶ評価・アプローチのための触診セミナーBASICコース

      オンラインコンテンツ

      2024.5.17(金)21時〜22時 OTのしゃべり場

      動画コンテンツ販売中>>>療活BASE

      リハビリで悩む療法士のためのオンラインコミュニティ「リハコヤ」

      リハコヤ