こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。
先日、「療法士って、患者さんが良くなるようにたった20分とかそこらで関わって、そのあと書類業務もやって両立するのが大変そうですね」と、ある会社員の方から言われました。
確かに、考えてみると
・患者さん、利用者さんとの臨床
・カルテなどの書類整理
・他職種との合同カンファレンスで申し送り
のように、なんだかいろんなことをやってる気がしてきました。
では具体的になにが大変なのか。実際に体感した感想として、私は「現状を整理すること」なんじゃないかなって思っています。ということで、今回は現場での時間のやりくりの大変さをピックアップしてみました。
あっちもこっちも頭がまわらない
回復期など病院・施設に勤めていると、本当にスケジュールが分刻みで動きますよね。
例えば…
朝礼〜朝の患者さん対応
朝礼が始まる前に、今日のリハビリの予定を組んで利用者さんのもとへリハビリ予定の時間を連絡し、
「朝礼で今日はカンファレンスが15時から始まる、それまでに利用者さんとの応対を終えておくように。」
こんな連絡がなされて、時間調整をお伝えしつつ8時30分から利用者さんとリハビリ開始。
なんとか予定通り動けたけど、カルテ作成は追いつかないから昼休憩に回す。
昼食をかきこんで、カンファレンスに備える
昼食もそこそこにカルテ作成。あと30分ある。
カンファレンスに備えて、利用者さんのカルテ記録をもとに報告する内容をまとめていく。
あと10分。
そろそろ歯磨きして、午後のリハビリに備える。
そして午後のリハビリ開始、15時からのカンファレンスまでノンストップで駆け抜ける。
カンファレンスは無事終了し、再び利用者さんとのリハビリへ。
すでに頭はパンパンな状態に。
午後のリハビリ終了、書類業務へ
リハビリは終わり、カルテ作成へ。
午後はカンファレンスがあったため、午後はじめに何をやったのか思い出せない…
なにをやったかわかんないから、ひとまず考察を書いておこう。
あ、いや、確かこんな評価をしたはず…いや、これは考察か?
評価と考察の区別がつかず、必死に思い出しながらカルテを書いて今日の業務は終了。
なにが大変って、何をやったか思い出すこと。私はここが一番大変でした。
評価も考察もいっしょくたになっちゃって、何が評価で、何が自分が考えたことなのか区別がつかないままカルテに書き込んじゃってたこともあります。
こうなると、次回から何をしたらいいかわかりにくくなるので、毎回ゼロから必死に考えながらリハビリプログラムを組み立てていくことになっていました。
まず現状を把握すること
ここで行なったのは、「何を評価したのか、簡単でいいからメモに残すこと」でした。
どんなやりとりがあったのか、そこを思い出せると
「そうそう、このあとこんなことを考えたんだった!」
と考えが整理しやすくなったんですね。
すっごく当たり前の対策だったんですが、効果は絶大でした。
カルテの記録が整理できてるから、申し送りの作成は早くなるし、次回のリハビリプログラムも要点を思い出しやすくなりました。
考えることは後でもじっくりできるので、その場で患者さんと何をしたのか、どんな情報があったのか、どんな評価をしたのか、そのときの事実をメモするだけでも業務がずいぶんラクになりますよ。
まとめ
患者さんの状態把握と、カルテを書くこと・計画書を作ること・申し送りを作ることが、いつの間にか別のことのように考えちゃいますよね。
患者さんとのやりとりの事実を整理することで、すばやく効果的に介入しやすくなるだけでなく、書類作成もいつの間にかスムーズになってきますよ。
時間がないな〜って感じるときは、まず事実を整理することから始めてみてはどうでしょう?
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療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平
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