ROMexが持つ2つの顔、2つの意味とは?[療法士に必要なセルフエクササイズの考え方~その77~]

ROMexが持つ2つの顔、2つの意味とは?

こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。

本日はお馴染みのROMexについてお話させていただこうと思います。

ROMexって評価としても動作訓練としても活用できる万能なイメージですよね。
「迷ったらまずROMに注目!」とするほど、とても便利で重要なものだったと思います。

そのため、「モビライゼーションで関節を動かせるようになればいいんだから、ROMexなんて必要ないんじゃない?」、そう思う人も多いはず……。

ところがどっこい、ROMexは関節可動域の改善だけじゃなく、
関節可動域の制限は残っていても生活していく方法を考えるうえでも重要なのです!
ROMexを効率的に行うには?>>>ROMexを効率的に行うための触診

ROMexの2つの顔

ROMexは「他動運動でのROMex」「自動運動でのROMex」の2つに分けられますが、それぞれ別の目的のために存在しています。

簡単に言うと「他動運動でのROMex」は、関節面で運動を円滑に行えるかどうか、関節の構造上の問題点を探るために行われます。

たとえば仰臥位の他動運動で、膝が十分に曲げられない場合は、関節面で円滑に動けないことが問題といえます。

そして、もう一方の「自動運動でのROMex」は、関節を安定させて動かすことがポイントです。

つまり、構造的に関節が安定した状態で、自力で動かせるかどうかを判別できるんです。

「自動運動でのROMex」またの名を……

「自動運動でのROMex」、別名「自力で生活するための第一歩

関節が安定しているにもかかわらず、自力で動かせない場合は「筋力」が問題となります。

骨を動かすにも骨が折れるものですね。

 

先ほど挙げた、膝が十分に曲げられない状況を例に考えてみましょう。

膝を曲げるためには、「靭帯・半月板・関節内液の動き」「ハムストリングスと大腿四頭筋の筋力」がそれぞれ円滑に行える必要があります。

他動運動で十分に膝が曲がらなければ、「靭帯・半月板・関節内液の動きが制限されている」

他動運動で十分に膝が曲がるが、自力だと難しい場合は「大腿直筋、ハムストリングスの筋力が十分発揮できていない」などが考えられます。

もし変形性股関節症や脊柱圧迫骨折など、骨の形が変形しROMが十分に出ない場合は
制限された関節可動域のなかで自力で動かせるよう、自動運動でのROMexはとても重要になってきます。

まとめ

いかがでしたか?

結論から申し上げますと、ROMexは「関節の構造は安定しているか」「関節を安定して動かす筋力はあるか」の2つの視点で評価しよう! そういった内容でお送りいたしました。

そもそも関節の構造が安定してなければ、荷重して身体を支える動きはできませんので、 自動運動でのROMexは自力で生活するための練習段階にもなるんですね。そして、ROMexを生活に生かすためには、動作分析の視点もまた重要となります。

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療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平

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